Rainy Day In Houston / Lightnin' Hopkins : 04-03-31
Texas 州最大の都市 Houston は 2002年の国勢調査では人口 200万人を超える( NYC、LA、そして Chicago に次ぐ)アメリカ第四の大都市でもあります。1900年の人口が 45,000人ほどでしたから、100年でおよそ 44倍にも伸びたことになります。
Houston がそのような急成長を遂げた背景には、1920年代の油田の開発の本格化が挙げられ、そのオイル・シェルでの作業、精製関係、備蓄関係、海上輸送も含む輸送関係、取引市場、とその関連業種を集積させ、そこに各地から労働力として多彩なひとびとが移動して来ました(さらに 1960年代からは宇宙開発関連のセンターも設置され「こちらヒューストン!」は日本ですらネタになるほど「知られた」フレーズとなっていますよね。あ、ツブれたとはいえ、例のエンロンなどのエネルギー関連企業もヒューストンには多いようです)。
それによって市の人口は急激に増加し、州都 Austin がガヴァメント─役人─の街として、どちらかというと白人が優勢な街に傾斜していったのに対し、Houston は黒人やヒスパニックなどの「非白人」層が多く、そのためにやや「図式化した」言い方ではありますが、C&W の Austin、ブラック・ミュージックの Houston、と二分する見方もあるようです(ちょうど Tennessee 州の州都 Nashville と Memphis の関係に似ている、と)。

気候的にはメキシコ湾から供給される湿度をタップリ含んだ風が、多湿な亜熱帯気候を作り出しており、夏季には時として雷雨に襲われることもあるようで、そこまで行かなくとも、午後には駿雨に合うことが多いそうです。その季節、予報の降雨確率が「 0%」ということはほとんど無いそうですから、夕立のような雨は Houston にはつきものなのでしょうね。
さて、やたら前置きが長くなっちゃいましたが、Lightnin'がこの街を訪れたのはたしか 1950年じゃなかったっけ?でも、ケッキョク彼はそこでスカウトされて西海岸に連れて行かれ(?) Aladdin に吹き込むようになるワケで、これで運もひらける!と思ったのも束の間(?) Chicago 系を中心とした「バンド・ブルース」の隆盛期に押し切られ、またまた Houston の裏通りで雌伏ン年、なんてえ時期があっただけに、その Houston での「雨」には、ひとかたならぬ「想い」がこめられているのかもしれません。

哀しみすら感じさせる透明感の中で静かに歌われていく、雨のヒューストン。そこには、あの Mojo Hand の持つ「生命感」とは、まったく異質な世界があります。
Lightnin' Hopkins の「こっちの」顔も嫌いではありません。いえ、それどころか、この曲や Automobile Blues などの抑制の効いた「低空飛行(?)」のスローなブルースもまた大好きでございますよん。
やむなく無為に過ごした日々というものを経験されたことはありませんか?ワタクシの場合、この曲を聴いていると、その記憶がじわじわと情緒の側から浸んでくるような不思議な感覚に襲われます。

Rainy Day In Houston、収録アルバムは P-Vine PCD-2331 Lonesome Life あるいは Indigo の、アルバム・タイトルもズバリ Rainy Day In Houston。この二つのアルバム、共通した収録曲は・・・
A Man Like Me Is Hard To Find / Born In The Bottom / Feel Like Balling The Jack / Good As Old Time Religeon / Mojo Hand / Pine Gum Boogie / Wake Up The Dead / You Just Got To Miss Me、そして Rainy Day In Houston。
P-Vine だけ、のが Got A Letter This Morning / How Dooz It / Lonesome Life / The Stinking Foot / Walking And Walking
逆に Indigo にだけ収録は Cryin' for Bread / Go Ahead / Got Me A Louisiana Woman / I Went To Louisiana / I Wonder Where She Can Be Tonight / Late In the Evening / Lightnin's Jump / Old Man / Vietnam War / War Is Starting Again / World's In a Tangleでございます(曲数はこっちが 6曲も多い!)。

Lightnin'については、昨年 8月13日付の日記もご参照くださいませ。
# by bad-blues | 2004-03-31 02:37
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